■質問:胆石症の治療はいつまで続ければいいの?

みぞおちの痛みや嘔吐などの症状があり、1年ほど前に「胆石症」の診断を受けました。 ウィルソデオキシコール酸錠100mgを1日3回服用しています。 ここ数ヵ月は一度も痛みはありませんが、薬はいつまで続ければよいでしょうか。 先日のCT検査と超音波検査では、石はまだ残っていました。今後、手術は必要でしょうか? 手術を受ける場合は、どのようなタイミングで決断すればよいのでしょうか?
(62歳・女性:161cm・51kg)


【答】

「胆石」とは、胆汁の通り道である胆嚢や胆管にできる結石で、脂っこい食事を摂った30分〜数時間後に腹痛や吐き気などを来します。 胆嚢の中に胆石ができる「胆嚢結石」では明らかな症状がない場合も多く、この場合は定期的な経過観察でよいとされています。 しかし、胆石による明らかな症状(背中に放散する腹痛や嘔吐、下痢など)が繰り返される場合は手術が推奨されます。 胆石症は薬で治療することもできます。胆石にはコレステロールを主成分とする 「コレステロール胆石」と、ビリルビンという色素を主成分とする「色素胆石」があります。 コレステロール胆石には薬で溶けるものもありますが、色素胆石は薬では溶けません。 ただ、両者ともに薬で症状を和らげることができます。 一方、胆管の中に胆石がある「胆管結石」の場合は、たとえ無症状でも積極的に除去することが推奨されます。 その場合は内視鏡による治療が一般的ですが、腹腔鏡を用いて外科的に手術する場合もあります。

さて、ご質問者の場合は、薬で胆石症の症状が軽減し、ここ数ヵ月は無症状ということです。 CT検査で確認できる胆石とのことですので、石灰化を伴う胆石と推測されます。 このような場合、薬による溶解は困難なのですが、幸い症状が消えていますので、薬は有効といえます。 薬を中断すれば、症状が再び出てくる可能性がありますが、いつまで薬を続けるのかについての厳密な基準はありません。 定期的に画像検査を受け、「胆石が小さくなっている」「数が明らかに少なくなっている」場合は、1〜2年は服用することをお勧めします。 また、胆石の数や大きさに変化がない場合でも、胆石による症状が消えているのなら服用を継続されるのがよいでしょう。

手術は「薬で消えた症状が服薬を続けているにもかかわらず再び現れてきた場合」 「画像検査による胆嚢の観察が困難なほど胆石の数や大きさが増してきた場合」などに検討するのが望ましいと思います。 手術を受ける際は超音波検査、CT検査、MRI検査などで胆石のある場所を確かめて治療方針を決めることが大切です。

(この答えは、2019年3月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)