男性更年期障害
『男性更年期障害』の症状には、個人差があり、更年期を迎えてもほとんど気にならないほどの症状の人もいれば、 日常生活も満足にできない症状の人もいます。 男性更年期障害の症状は、男性・女性に共通した更年期障害の症状がある一方、男性特有の症状があります。
■「男性更年期障害」とは?
男性は女性の閉経期のように劇的なホルモン変化はありませんが、年とともに男性ホルモンの分泌が徐々に低下していきます。 男性更年期は40歳代半ばから60歳代前半ごろにみられます。心身のさまざまな症状と性機能の低下を伴うのが特徴です。 精神症状としては、集中力の低下、イライラ、憂鬱、よく眠れない、物忘れがひどいなどといった症状が現れます。 身体症状としては、めまいや頭痛、肩こり、倦怠感などに襲われます。 いずれも自律神経失調による症状です。そのため、鬱病と診断されることがよくあります。 性機能に関しては、性欲がわかなくなったり、性行為をしようとしても勃起しなかったりします。
■男性更年期障害の症状
- ▼疲労(だるさ・疲れやすい・疲れがたまりやすい)
- ▼神経質
- ▼不眠(眠れない)
- ▼うつ(不安・イライラ・無気力・意欲がなくなる)
- ▼ほてり・のぼせ(体がほてる・のぼせる)
- ▼動悸(胸が痛い・心臓がバクバクする)
- ▼頻尿(おしっこが近い・夜の尿の回数が多い)
- ▼性機能減退
- ▼性欲の低下
- ▼ED(勃起不全)
- ▼めまい
- ▼筋力の衰え(筋肉量の減少)
- ▼太る(メタボリックシンドローム)
- ▼集中力の低下
このような男性特有の更年期らしき気になる症状があらわれたら、一度病院で診てもらいましょう。
■男性更年期の原因と治療
多くの場合、仕事のストレスが発症の引き金になっています。 生殖年代が終わるころ、ストレスなどが原因となり、人によって生理的変化が強く現れると男性更年期になります。 治療はホルモン補充療法で様子を見ながら、カウンセリングや抗うつ剤などを併用します。
この病気が厄介なのは、鬱病と症状が重なっていることです。 鬱病と診断されて抗鬱剤を服用したが治らない。カウンセリングを受けても改善しない。 けれど、泌尿器科でホルモン療法を受けたら症状が軽くなって、男性更年期とわかるケースも実際によくあるようです。 鬱病との違いは明確ではありませんが、男性更年期は鬱病と同じように、精神的ストレスをきっかけとして発症します。