■睡眠薬で副作用が起きたらどう対処すればいいの?

▼夜トイレに起きるとふらつく
一番安全性が高いのは、やはり筋弛緩作用を持たないメラトニン受容体作動薬を使うことでしょう。 ベンゾジアゼピン系の薬を使っているなら、筋弛緩作用が弱い非ベンゾジアゼピン系の薬に変えるという方法もあります。

▼いつも飲んでいる薬で記憶が抜けた
記憶障害は、睡眠薬を飲んでも寝ないで起きていたり、お酒を飲んだりすると起こりやすいものです。 他の薬との飲み合せも考えられ、風邪薬や花粉症の薬、抗菌薬なども原因になります。 あるいは、いつも食事の後に飲んでいる薬を空腹時に飲んだなど、食事との関係で薬の血中濃度が上がることもあります。 思い当たる原因がなければ、医師や薬剤師に薬の飲み合わせをチェックしてもらいましょう。

▼朝起きたとき、ぼんやりしてだるい
睡眠薬が足りないせいだと思う患者さんもいますが、睡眠薬の持ち越し効果の可能性があり、 その場合は、消失半減期が短い薬に替えたり、むしろ薬の量を減らした方が治まることがあります。

高齢になると、肝臓や腎臓の働きが衰えて薬の成分が体にたまりやすくなったり、併用する薬が増えたりして、 使い慣れた薬でも効き過ぎになることがあります。