■降圧薬は、本当に一生飲み続けないといけないのでしょうか?

【答】

結論から言えばそんなことはありません。「いったん降圧薬を飲み始めると、誰もが一生飲み続けなければいけない」と誤解している患者さんは多いようです。 そのため、中には薬物療法が必要な高血圧であるにもかかわらず、薬の服用に抵抗を示す患者さんもいます。 しかし、血圧が下がって安定すれば、降圧薬をやめたり量を減らしたりできる場合があります。安心してください。 減薬の条件は、医師の指示通りきちんと薬を飲み、生活習慣もコントロールできたうえで、 長期間にわたって血圧が低下した状態が続いている場合です。 また、軽度の高血圧の人で長期間にわたって血圧が低下している人では、一時的に薬を中止できることがあります。

季節の変化によっても薬の減量・中止を行う場合があります。一般に血圧は冬に高くなり、夏に低くなる傾向があります。 そのため、血圧が低く安定していれば、夏に薬を減量・中止することもしばしばあります。 ただし、自己判断で降圧薬を減量・中止するのは絶対にやめてください。

なお、一方でやはり降圧薬を一生飲まなければならい人がいるのも事実です。 重度の高血圧で数種類の降圧薬を飲んでいる人では、薬を減らすと確実に血圧が上がってくるため、薬の減量・中止は危険です。