■降圧薬と相性が悪い食べ物はありますか?

【答】

グレープフルーツやその加工品(特にジュース)は、いくつかのカルシウム拮抗薬を服用中に摂取すると、血圧が下がり過ぎたり、 頭痛やめまい、顔のほてりといった症状が現れたりする恐れがあるので注意してください。 これは、グレープフルーツに含まれるナリンジンという苦み成分が、肝臓などで薬を代謝する酵素の働きを阻害するためです。 酵素の働きが阻害されると、薬が速やかに代謝されず血中濃度が高まります。 その結果、通常よりも薬の効き目や副作用が強く現れてしまうのです。 なお、同じ柑橘類では、ハッサク、ザボン、スウィーティーにも同様の作用があるので注意してください。

その他、中枢性交感神経抑制薬(メチルドバなど)は、肉や魚、卵、大豆などのタンパク質の多い食べ物と一緒に摂ると、 効き目が悪くなります。これはタンパク質が分解されてできるアミノ酸が、腸壁でのメチルドバの吸収を阻害するからで、 食べ過ぎに注意してください。

血管拡張薬(ヒドララジンなど)は、レバーや牡蠣、ホタテなどの亜鉛を多く含む食品と一緒に摂らないでください。 というのも、ヒドララジンには、頭痛、起立性低血圧、関節痛、頻脈などの副作用があり、亜鉛がそれを一層強めてしまうからです。