健康酢(食酢)
健康酢(食酢)とは、醸造酢あるいは合成酢を指します。
従来、食酢は液体調味料ですが、近年では、健康保持を目的として、希釈された製品(清涼飲料水)を飲用するという消費が増加しています。
各種の「黒酢」や「玄米酢」「果実酢」「香酢」などが知られています
(香酢は中国南部において伝統的に用いられてきた酢の一種)。
食酢の主成分は、酢酸です。酢酸の働きとして、疲労回復作用、消化液分泌促進作用、糖尿病改善作用・肥満改善作用、血圧上昇抑制作用、
血中アルコール濃度上昇遅延作用などが報告されています。
また、カルシウム吸収促進作用、血糖上昇抑制作用、血流改善作用に関する報告もあります。
なお、各種の穀物酢、果実酢、米酢、米黒酢等は食酢に分類されます。
一方、もろみ酢は、泡盛の副産物であるもろみ粕を原料として製造した食品であり、いわゆる食酢ではありません。
また、香酢は酢酸よりもアミノ酸が多いことが知られています。
■期待される効能
疲労回復作用。肥満改善作用。高血圧改善作用。
■作用メカニズム
食酢には、機能性成分として酢酸が存在します。その他、有効成分として、各種の有機酸やアミノ酸が含まれています。
食酢に関連する「用語」および「定義」は、下記のように定められています。
食酢:醸造酢および合成酢をいう。
- ▼醸造酢
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①穀類(酒粕等の加工品を含む。以下同じ)もしくは果実(果実の搾り汁)果実酒等の加工品を含む。以下同じ)
を原料としたもろみまたはこれらにアルコールもしくは砂糖類を加えたものを酢酸発酵させた液体調味料であって、
かつ、氷酢酸または酢酸を使用していないもの。
-
②アルコールまたはこれに穀類を糖化させたものもしくは果実を加えたものを酢酸発酵させた液体調味料であって、
かつ、氷酢酸または酢酸を使用していないもの。
-
③①および②を混合したもの。
-
④①、②または③に砂糖類、酸味料(氷酢酸および酢酸を除く。以下同じ)、調味料(アミノ酸等)、食塩等(香辛料を除く)。以下同じ)を加えたものであって、
かつ、不揮発酸、全糖または全窒素の含有率が、それぞれ1.0%、10.0%または0.2%未満のもの。
- ▼合成酢
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①氷酢酸または酢酸の希釈液に、砂糖類、酸味料、調味料(アミノ酸等)、食塩等を加えた液体調味料であって、
かつ、不揮発酸、全糖または全窒素の含有率が、それぞれ1.0%未満、10.0%未満または0.2%未満のもの。
- ▼穀物酢
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醸造酢のうち、原材料として1種または2種以上の穀類を使用したもので、その使用総量が醸造酢1Lにつき40g以上であるものをいう。
- ▼果実酢
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醸造酢のうち、原材料として1種または2種以上の果実を使用したもので、その使用総量が醸造酢1Lにつき果実の搾汁として300g以上であるものをいう。
- ▼米酢
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穀物酢のうち、米の使用量が穀物酢1Lにつき40g以上のもの(米黒酢を除く)をいう。
- ▼米黒酢
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穀物酢のうち、原材料として米(玄米の糠層の全部を取り除いて精白したものを除く。以下この項において同じ)
またはこれに小麦もしくは大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、
かつ、発酵および熟成によって褐色または黒褐色にちゃくしょくしたものをいう。
- ▼大麦黒酢
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穀物酢のうち、原材料として大麦のみを使用したもので、大麦の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、
かつ、発酵および熟成によって褐色または黒褐色に着色したものをいう。
- ▼リンゴ酢
-
果実酢のうち、ブドウの搾汁の使用量が果実酢1Lにつき300g以上のものをいう。
- ▼ブドウ酢
-
果実酢のうち、ブドウの搾汁の使用量が果実酢1Lにつき300g以上のものをいう。
■科学的根拠
食酢に含まれる酢酸を用いたヒト臨床試験では、抗肥満作用や高血圧改善作用が報告されています。
例えば、酢酸の抗肥満作用を検討した2報の臨床試験では、健康な成人男女を対象に、
①5%酢酸含有飲料を毎日夕食後に50mL、5倍程度に希釈して1ヵ月間飲用した結果、有意な体重減少を認めました。
②夕食後に1%酢酸を含有する飲料を250mL、1ヵ月間飲用した結果、体重および腹囲の有意な減少を認めたと報告されています。
日本では、特定保健用食品(トクホ)として「酢酸」を関与成分とする製品が許可されています。
許可を受けた表示内容として、例えば、「本品は食酢の主成分である酢酸を含んでおり、血圧が高めの方に適した食品です」があります。
■摂取方法
一般に、短期間では効果が期待できないので、継続して利用します。
なお、通常の食酢の酸度では摂取時に胃に負担を生じることから、健康飲料としては数倍以上に希釈して摂取することが一般的です。
■注意事項
豊富な食経験を有する食用の成分であり、安全性は高いと考えられます。
現時点では、適応となる病態に対して、適切な品質の製品を利用する場合、特に問題となる有害事象は報告されていません。
■酢の健康効果
最近の研究によって「酢」の健康効果のさまざまな事実がわかってきました。
- ▼血圧を下げる
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血圧が高めの人を対象に行った実験で、毎日大さじ1の酢を摂ると血圧が下がるという結果が出ました。
なぜ酢が血圧を下げるのかというと、酢の主成分である「酢酸」の働きにより、
血管が広がって血流がよくなるためではないかと考えられています。
また、酢の特徴であるすっぱさと香りを活かして料理に使うことで、減塩が容易になります。
そのため、高血圧の原因となる塩分の摂取を減らせるという間接的な効果もあります。
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【関連項目】
『ダブル「酸」生活~飽きないで続けられる塩分置き換えマジック~』
- ▼コレステロール値を下げる
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別の実験では、総コレステロール値の高めの人が毎日大さじ1の酢を摂ると、
数値が下がるという結果が出ました。
酢に含まれる酢酸が、肝臓でのコレステロールの合成を抑制すると考えられています。
- ▼血糖値の急上昇を抑える
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食事中に大さじ1の酢を摂ると、食後の急激な血糖値上昇を抑制できるという研究結果が報告されました。
食事だけを摂ったときよりも、酢と食事をいっしょに摂った時の方が血糖値の上昇が穏やかになることがわかったのです。
食後は誰でも血糖値が上がりますが、なぜ急上昇がよくないかというと、
インスリンが大量に分泌されて膵臓を疲れさせてしまうからです。
その結果、膵臓の機能が低下すると、慢性的な高血糖状態が続いて
肥満や
糖尿病を引き起こす原因になります。
従って、急に上昇させないことが重要です。
- ▼カルシウムの吸収をよくする
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日本人が不足がちだといわれる
カルシウムは、
摂取しても体内で吸収されにくいという特性があります。
ところが酢といっしょに摂ると吸収率が高まることがわかっています。
また、魚介類、骨付きの肉などを調理する際に酢を加えると、食品に含まれるカルシウムを引き出し、効率よくカルシウムを摂ることができます。
意識的に酢とカルシウムを組み合わせた献立作りをするとよいでしょう。
- ▼疲労回復を助ける
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身体が疲れてだるいという場合、筋肉や肝臓のグリコーゲンが不足していることがあります。
このとき糖分と酢をいっしょに摂ると、酢酸がブドウ糖を効率よくグリコーゲンに変換し、疲労の回復を早めます。
筋肉痛や肩こりがある場合は、体内に溜まった乳酸が原因です。
酢酸には乳酸が作られるのを抑制する働きと、代謝を活発にして乳酸を排出する働きがあります。
食欲がないときは料理に少し酢を加えると、香りと酸味が食欲を増進させます。
同時に消化液の分泌も促進するので消化吸収もよくなります。
このように酢は疲労回復にさまざまな面で効果を発揮します。
- ▼ダイエット効果
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酢には豊富なアミノ酸が含まれています。
アミノ酸には体内に入ると脂肪の分解を促進する種類のものがあるので、
ダイエット効果が期待できます。
ダイエットを目的にする場合は、食前よりも食後に、5倍以上に薄めたものを飲むとよいでしょう。
■健康酢の飲み方
香りがよくまろやかな味の健康酢が増え、健康酢を「飲む」ことも多くなりました。
ただし、飲みやすい健康酢でも酸性は強く、そのまま飲むと胃などの粘膜を傷つけることがあります。
健康酢は、5倍以上または製品の説明に従って薄め、空腹時を避けて飲みましょう。
1日15~30mlの摂取を目安として、摂り過ぎないように注意する必要があります。
■健康酢関連製品
- ▼黒酢・もろみ酢
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「黒酢・もろみ酢」は、弱アルカリ体質を促進し、疲労回復効果をアップする、
肝機能を強化する、血液をサラサラにする、コレステロール値を下げる、
血圧を降下させる、血糖値を低下させるなど、生活習慣病に効果的なほか、
ダイエットや美肌などにも効果があるとされています。
- ▼果実酢
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さまざまな果実から製造された健康酢をご紹介します。
- ▼その他の酢
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その他の健康酢をご紹介します。
■関連製品販売店(通販)
- ▼『健康酢のサプリメント関連製品』
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健康酢(黒酢、玄米酢、もろみ酢、果実酢など)のサプリメントをご紹介します。
- ▼健康コーポレーション株式会社『元源黒酢』
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こだわりの黒酢+5種の根菜のパワーで
イキイキ元気!「元源黒酢」
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