【質問】横たわると動悸がして寝付けません

数ヵ月前から、就寝のために横たわると、動悸がして寝付けません。夜中に動悸で目覚めることもあります。 日中にウォーキングや自転車漕ぎをしても、動悸などの異常は感じません。 ただ、昼寝をしようとして横たわると動悸を感じることがあります。 動悸の原因と対処法について教えてください。
●78歳・男性
●3年前に心房細動のカテーテルアブレーション治療を受けた。 高血圧で通院中。


【答】

「横たわると動悸がする」という症状は、「心不全」の症状の一つとして説明することができます。 ご質問者は、高血圧心房細動 の治療の既往があることにより、もともと心臓の機能が低下していることが考えられます。 横になると、重力の関係で全身から心臓に戻ってくる血液の量が増えますが、心臓の機能が正常であれば問題はありません。 しかし、心臓の機能が低下していると、たくさん戻ってきた血液を心臓はうまく送り出すことができず、肺に血液が溜まってしまいます。 これを「肺水腫」といいます。このような状況が起こると、心臓は脈を速くして対応しようとするために、患者さんは動悸を感じることがあります。 ただ、ご質問者の場合、日中のウォーキングや自転車漕ぎでは動悸などの異常はないということです。 通常、心不全で症状が出ると、労作時に息切れを伴うことが多いため、ご質問者の症状は 不整脈に伴うものかもしれません。 まずは循環器専門の医師の診察と心臓の機能を調べる検査を受けることが必要です。 動悸の原因がわかれば、適切な治療により症状を軽減することができると思います。

また、「睡眠時無呼吸症候群」の有無を確認することも必要です。 高血圧や心房細動がある場合は、夜間に呼吸が一時的に停止している可能性も考えなければなりません。 心房細動を発症した方の約50%が睡眠時無呼吸症候群を合併していたという報告もあります。 カテーテルアブレーション治療を受けた場合でも、睡眠時無呼吸症候群があると、心房細動が再発する可能性もあります。 就寝中に無呼吸になり、それが誘因となって心房細動を起こし、動悸や息苦しさで目覚めるということが起こりうるのです。 特に、日中に眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高くなります。 この場合も循環器専門の医師にかかり、睡眠時無呼吸症候群や不整脈の有無をしっかり調べてもらうことが大切です。

(この答えは、2019年11月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)