【質問】頭から血が”降りる”ようなふらつきがあります

3ヵ月ほど前に「うっ血性心不全」で救急搬送され、2週間入院しました。 退院後、時々、頭から血が”降りる”ようなふらつきがあります。 不整脈が原因ではないかと言われましたが、日に何度も起こることがあります。 ふらつきの原因と対処法を教えてください。
●80歳・女性


【答】

「ふらつき」はよくみられる症状の一つで、いろいろな場合に自覚します。 いわゆる「めまい」をふらつきと感じる場合もありますし、一時的に意識を失う失神直前の症状をふらつきと表現する場合もあります。 前者の場合は三半規管や脳神経系の病気が関係するのに対して、後者の場合は循環器系や自律神経の病気による血圧の変動が関係します。 ご質問者は「頭から血が降りるようなふらつき」と表現されていますが、これはいわゆる「脳貧血」に近い症状と考えられます。 何らかの原因で一時的に血圧が下がって脳血流が低下し、脳全体、もしくは脳の中でも意識を司っている部位に虚血が起こると、意識が遠のく症状が出現します。 原因として多いのは、「神経調節性失神」といわれる自律神経の障害が原因で起きる失神です。 また、注意したいものに、心臓病を背景とする「心原性失神」があります。 これは、一時的に心臓が血液を送り出せなくなるために、脳への血流が低下することで意識を失う失神です。

ご質問者の場合は、3ヵ月前に心不全で入院されていること、また、年齢が80歳とご高齢であることから、心原性失神の可能性があります。 心原性失神の原因が不整脈であれば、脈が遅くなる 「徐脈性不整脈」や、 逆に脈が速すぎる 「頻脈性不整脈」が考えられます。 また、「大動脈弁狭窄症」は高齢者に多い弁膜症で、失神は重症を示唆する症状です。 ふらつきの原因によって対処法や治療法も異なりますから、まずは原因を解明する必要があります。 担当医にどのような状況で、どのような症状が起きるかを詳しくお話しいただくことが大切です。 また、鑑別が必要なものに、薬の影響があります。心不全の治療薬や降圧薬の中には、急に立ち上がった際に一時的に血圧が低下する「起立性低血圧」 を助長する薬が含まれており、副作用としてふらつきが出ている場合もあるからです。 薬については中止・減量できる場合と、継続が必要な場合がありますので、担当医にご相談ください。

(この答えは、2020年1月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)