糖尿病の食事療法「糖質(炭水化物)制限食」

糖質制限食』とは、炭水化物の摂取量を減らして高血糖を抑制しようというものです。 糖質(炭水化物)はすべて糖に変換されますが、タンパク質では少しだけ糖になり、脂肪は糖にはなりません。 したがって、炭水化物の摂取を抑制すれば、肉やお酒を摂ってもOK、ということになります。 また、糖質制限食は、肥満の改善や合併症の予防にも役立つと考えられます。 糖質制限食では、タンパク質は植物性、油脂はオリーブオイルがお勧めです。


■タンパク質と脂肪の摂取は控えなくてよい

最近、糖尿病の食事療法として「糖質制限食」が注目されています。 現行の食事療法は「カロリー制限食」です。 つまり、その方の体格によって、食べる量(カロリー)を制限し、そして、その半分以上を糖質(炭水化物)から 摂取するように指導されます。おのずと、低脂肪食になります。ご飯の量が多く、おかずが貧弱な献立になります。

それに対して、「糖質制限食」では、ご飯、パン、うどん、麺類、イモ類など糖質(炭水化物)だけを控えて、 肉、魚、ハム、大豆、豆腐などのタンパク質や脂肪の摂取を控える必要はありません。 なぜなら、栄養素の中で食後に血糖を上げるのは糖質(炭水化物)だけです。 タンパク質は少し血糖を上げますが、食後しばらくしてからです。 脂肪は糖に変わることはありません。ですから、糖質(炭水化物)を控えて、食後の高血糖を防ぎ、 タンパク質や脂肪をしっかり摂って、エネルギー源とすることは、糖尿病の食事療法として非常に理にかなっています。


■糖質制限は肥満の是正にも有効

この食事療法にはいくつかの利点があります。医学的にはまだ証明されていないので、仮説ですが、糖質を控えるのですから、 インスリンの分泌を促す薬やインスリンの注射の量を減らすことができ、場合によっては不要になります。 薬やインスリンへの依存を減らすことは、低血糖の予防にもつながります。
また、糖質制限食で食後の血糖の上昇を抑えると、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞に負担がかかりません。 インスリンの分泌が少なくて済む分、太りにくくなります。 というのは、インスリンは、体内にエネルギーを貯えようとする方向に働くので、インスリンの分泌が多いほど、 肥満になりやすいのです。ですから、糖質制限食は肥満の是正にも有効です。

その他、食後の高血糖は、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めますから、 糖質制限食は糖尿病に起因する合併症の予防としても有効です。


■関連項目

「糖質制限食のやり方とコツ」
●生活スタイルに合わせ、やりやすい方法を選ぶ。
●腎臓の悪い人は主治医に相談を。

「糖質制限食①」
カロリー制限は必要なし!
糖質制限こそが糖尿病と合併症の予防と改善に効果大!

「糖質制限食②」
薬なしで血糖コントロール可能!
5000人超の患者に医師が勧める糖質制限症。

「糖質(炭水化物)制限食体験談①」
糖質制限食でヘモグロビンAlcが9から6未満に大改善!自然と体重も10kg減って体が軽くなった。 ヘモグロビンAlcが5ヶ月で大改善して肝機能値も正常化した。 270の血糖値が1ヶ月で86になった、などの糖質制限食で糖尿病の改善に成功した例が多数あります。

「糖質(炭水化物)制限食体験談②」
糖質制限食で13kg痩せ、高血糖が正常化!
高血圧、不整脈も解消し、合併症も出ない!!

「糖質制限」
血糖値を上げる糖質の摂取を控えれば、血糖降下剤を飲まなくても、血糖コントロールが楽々できる。 辛いカロリー制限にさようなら。糖質の多い炭水化物=主食を控えるだけで血糖値がグングン下がる。