質問:脳ドックの結果、大脳白質高信号病変で「要経過観察」でした

動脈硬化が心配で脳ドック(頭部MRI検査)を受けたところ、 「大脳白質高信号病変(慢性虚血性変化の疑い)で要経過観察」という結果が来ました。 説明に「あまり心配はない」とありましたが、どんな病気なのでしょうか。 今のところ、これといった症状はありません。
●68歳・女性
●153cm・68kg
●飲酒・喫煙はなし
高コレステロール血症胆石の治療薬を服薬中


【答】

「自分は脳卒中認知症にならないか?」と心配になって、脳ドックを受ける人も多くいます。 脳ドックで用いる検査には、脳や脳の血管を調べるMRIやCT、首の血管を調べる頸部血管エコー(超音波)検査などがあります。 見つかる病気は、脳梗塞、 脳腫瘍、硬膜下血腫、脳動脈の狭窄や閉塞、脳動脈瘤、脳の萎縮、水頭症などです。
脳ドックは、ご質問者のように、これといった症状がない人が受けるものなので、たとえこれらの病気が見つからなかったとしても、 多くの場合、すぐに治療に繋がることはありません。 大事なことは、例えば脳梗塞が見つかった場合は、今後、脳梗塞を起こさないように予防することになりますし、 大きな脳動脈瘤が見つかった場合は、脳動脈瘤を治療して、 くも膜下出血の発症を予防することです。
ご質問者のMRI画像で見られた「大脳白質高信号病変」とは、大脳の深部に白く散在する斑点で、 進行した病変の場合は白い塊となって描出されます。大脳白質高信号病変は、年齢とともにみられる頻度が高くなり、 高齢者の場合はみられないほうが珍しいくらいです。 ほとんどの場合は、大脳白質高信号病変があるからといって、病気が存在するわけではありません。 大脳白質高信号病変は、 血圧の高い人メタボリックシンドロームのある人に多く見られることがわかっていることから、 生活習慣病の一つの現れといってもよいかもしれません。 大脳白質高信号病変が見られた人は、見られない人に比べ、そのあとに脳梗塞を発症する危険性が高いことがわかっています。 そのため、大脳白質高信号病変の見られる人は、脳梗塞の予防のために、血圧や血糖値のコントロール、 肥満の是正禁煙などが大切です。 また、運動不足やアルコールの多飲もよくありません。 ご質問者の場合は肥満があるようですから、食事や運動などの生活習慣を見直して減量することをお勧めします。

(この答えは、2019年5月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)