蕎麦(そば)

日本人の大好きな『蕎麦(そば)』は、はアミノ酸スコアが非常に高く、 しかも良質なミネラルやビタミンを 豊富に含むので、食べるだけで体の脂肪を燃焼させやすくなり、 総じてダイエット効果が非常に高い食べ物だと言われています。 そのアミノ酸の中でも特にルチンはアンチエイジング効果があることで 注目されている「ポリフェノール」の一種です。 シミやシワ、そばかすを予防し、肌を生き生きとさせるコラーゲンの生成に関与するビタミンCの働きを助けると言われています。 また、蕎麦(そば)は、血糖値を下げるお手軽食でもあります。 その他にも、食物繊維が豊富、ビタミンB群が豊富、低GIなど良い点を上げればきりがありません。


●中国医学の考え方

そばは「気」を巡らせ、消化を促し腸の働きを整える作用があるため、夏バテや消化不良、胃もたれや下痢などの改善が期待できます。 また、熱を取りながら、発汗により失われた「気」を補うため、夏の終わりごろに溜まった疲労の回復にも効果的です。 葉や茎なども含めて、そばは全体に「気」を下ろす働きがあります。のぼせのある人や血圧が高めの人には、お茶などにして摂ることも勧められます。


●主な栄養と働き

そばは、穀類の中ではビタミンB群や食物繊維が豊富です。ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、食物繊維は便秘や生活習慣病の予防に役立ちます。 また、そばにはポリフェノールの一種であるルチンが含まれており、毛細血管を丈夫にして、血圧が高めの人などに良いといわれています。 ビタミンB群やルチンは水溶性なので、茹で汁を捨てずに利用するのがお勧めです。


●高血糖・糖尿病予防に『蕎麦(そば)』

全国の「そばッ食い」に朗報

そば粉に、血糖値を下げる働きがあることがわかり、糖尿病患者の食事に加えたり、 栄養補助食品として利用できるであろうという研究結果が発表されました。研究を行ったのは、 カナダのマニトバ大学人間栄養科学部の助教授カーラ・テイラー博士。 博士ら研究チームは、糖尿病にさせたラット40匹に、通常の食事前、そばのエキスか偽薬を与えて、食事後の血糖値にどのような栄養を与えるかという実験をしました。 その結果、そばのエキスを与えたラットは、偽薬を与えたラットより、血糖値が11%から19%下がっていました。 これはそばに含まれる「カイロイノシトール」という物質が、血糖値を下げるのだろうと研究者たちは説明しています。 この物質は、そば以外の食品にはほとんど含まれていないそうです。

欧米人に比べ、糖尿病など生活習慣病になりやすいといわれている日本人。 死因の6割までもが生活習慣病によるという調査結果も出ています。 できれば、病気になる前にふだんの食生活を見直して予防することが理想的です。 そばは日本人にとって最も親しみ深い食品の一つ。駅そば、立ち食いそばなど手軽に食べられる場所もたくさんあります。 血糖値が気になる皆さん、明日の昼にそばはいかがでしょうか。