■あなご

●中国医学の考え方

あなごは「陰」「血」を補う働きがあるため、これらが不足しやすい虚弱体質の人や病後の回復期にある人、高齢者などに向いています。 補益作用によって骨を丈夫にするので、高齢者に多い骨粗鬆症にも勧められます。 また、細菌やウィルスを抑える作用があるとされ、かつては肺結核ある人など、「陰」「血」不足で、 免疫の働きが低下している人によく用いられました。 そのほか、「湿」を取り除く働きがあるため、リウマチ性疾患 などによる関節痛にもよいとされています。


●主な栄養と働き

あなごには、レチノールや脂質が、魚の中では比較的多く含まれています。 レチノールとはビタミンAの一種で、血液中ではレチノールとして存在して目の健康を維持したり、 皮膚や粘膜を健康に保つことで免疫の働きを整えます。あなごの資質の中には、血中脂質のバランスを整え、 動脈硬化脂質異常症を予防する n-3系脂肪酸も含まれます。