■ピーマン
血流を改善して体ぽかぽか!
冷え性と風邪の予防に!ピーマンの上手な食べ方。
●ピーマンの食効
ピーマンは冬の健康維持に優れた効果を発揮する
ピーマンはβカロチンやビタミンC、Dなどを高濃度に含有した栄養豊富な緑黄色野菜ですが、 他にも体に良い成分をいろいろ含んでいます。ピーマンはトウガラシの仲間の甘味種に属しており、トウガラシの辛み成分である カプサイシンという成分が少量含まれていると言われています。カプサイシンは体内のエネルギーの代謝を高めて、 貯蔵脂肪の分解を勧める作用があります。食べれば体を内側からホカホカと温まるので冷え性の改善や風邪の予防にもなるでしょう。 そのためには、トウガラシよりも刺激の少ないピーマンの方が食べやすいでしょう。 また、独特の香りのもとである「ピラジン」は、血液が固まるのを防いで、血流を改善します。 この作用は一般に脳梗塞や心筋梗塞などに対する予防効果が期待されますが、末梢血液の改善はやはり冷えの改善効果につながります。 一方、ビタミン類で最も豊富に含まれているのはビタミンCで大きめのピーマンならレモン1個分に匹敵するほどです。 豊富なビタミンCは風邪の予防にとても効果がありますし、疲労回復などにも役立ちます。
●鮮度の良いピーマンを生食または炒め物やてんぷらで
このように、冷えを改善して風邪の予防に役立つピーマンですが、この豊富な栄養を上手に摂取するにはどんな食べ方がよいでしょう。 ピーマンに含まれるすべての成分を余すところなく取り込もうというなら、生でサラダにするのが最良でしょう。 しかし、そればかりでは飽きてしまうと思うなら、調理時間が短時間で済む料理にするべきです。 まず、カプサイシンは熱で壊れることの少ない成分ですし、普通は日に弱いとされているビタミンCも、ピーマンの場合は 丈夫な組織に守られているため調理時間が短時間であれば意外と壊れにくいものです。 ピラジンも、短時間でサッと仕上げた炒め物ならかなりの割合で残ります。また、βカロチンは脂と相性が良く、 壊れないだけでなく吸収率もアップするという性質を持っています。 これらのことは炒め物でなく、てんぷらなどにも当てはまります。 なお、ピーマンを選ぶときは、鮮やかなグリーンで厚みがあって柔らかいもの、切り口が新しくて、皮に張りと艶があるものを 選びます。ヘタが黒ずんだものや艶がないもの、フカフカいたものは古くて鮮度が落ち、香りも消えているので避けましょう。