下痢を止める食品『梅』

には、疲労回復・食欲増進作用のある「リンゴ酸・クエン酸」、 抗菌作用・解毒作用・鎮咳作用・抗癌作用のある「ベンズアルデヒド」、便秘改善・腸運動刺激作用のある「カテキン酸」が含まれています。


■梅干を日ごと食べれば服を呼ぶ

梅 「梅は三毒(水の毒、血の毒、食べ物の毒)を断ち、その日の難を逃れる」と昔からいわれてきました。 朝、梅干を食べておくと、その日一日は厄災から身を守り、病気になることもない、というような意味ですが、 僧侶たちは毎日梅干を必ず食べていたといわれています。 また、「梅干を日ごと食べれば福を呼ぶ」ともいわれ、その効用が知られていました。


■慢性の下痢はもちろん、胃腸全般に有効

梅の基本的な効能としては、食中毒や細菌症による下痢、嘔吐などに効く抗菌作用、カンジダや水虫などの真菌(カビ)を殺す作用、 食物アレルギーや急性蕁麻疹に効果を発揮する抗アレルギー作用などが知られています。 また、胃腸の機能低下や機能亢進の両面を調整します。特に慢性の下痢、嘔吐、胸やけ、食欲不振に有効で、広く胃腸病全般に応用されています。 さらに、体力増強、疲労回復にも役立ちます。慢性の咳、微熱が続いてなかなか治らない場合にも応用されて効果を上げています。 青梅には、少量ですが青酸配糖体という軽い中毒症状を引き起こす成分が存在しています。 しかし、実際には果肉中にはごくわずかで、梅の種子である仁に多く含まれています。 よく「梅食うとも核食うな、中に天神様寝て御座る」というのは、種子には毒があるので食べないように、という意味からきています。 昔の人の生活の知恵というものは、本当に大したものです。 そして、青酸配糖体の害を失くすために様々な加工法を考案し、安心して食べられるように工夫したのです。 その中で最もポピュラーな加工法が梅の塩漬け「梅干し」です。 その他、焼酎で漬けた「梅酒」、青梅をあぶって干した「烏梅(うばい)」、青梅の種子を抜いて、果肉を潰し、よく越して寝かせた「酸梅湯(さんめいたん)」、 果肉をすりおろし、果汁を絞って弱火で煮込み、水あめ状にした 「梅肉エキス」など、 いずれも梅の基本的な性質と効能を発揮できるように加工されています。 特に梅干しは防腐・殺菌作用と整腸作用、疲労回復作用などに優れ、江戸時代からすでに旅行には欠かせない携帯食品として生活の中に取り入れられてきました。 食あたりにはもちろん、疲れて下痢を繰り返すような場合には最適です。 梅干しにはクエン酸をはじめ、フマール酸、リンゴ酸といった数種の有機酸が含まれています。 これらは、胃の中で酸素の活性化を助けます。高齢者に多い低酸症や無酸症で悩んでいる人にはぴったりです。 1日2粒程度、毎日食べることで疲労回復や様々な病気予防になります。


■下痢の苦痛に、梅を使った調理法

▼下痢、食あたり、むかつき、腹痛に
大きな梅干し1個(小さなものなら2個)を少量の水で煮て、種を除いた梅肉を突いて潰す。ドロドロにしたものを少しずつ舐める。

▼大腸炎、慢性の下痢に
梅肉200gに水5カップを加え、強火で小1時間ほど煮詰め、弱火にして蜂蜜100g、氷砂糖250gを加えてよくかき混ぜる。 十分に溶けたところで火を止め、蓋付保存瓶に移す。小さじ2ずつ、1日2~3回飲む。

■神経痛、不眠症、暑気あたり、肩こりにも効果的

そのほか梅には胆石による痛みを鎮めたり、口内炎の痛み、神経痛の苦痛を和らげたりする働きもあります。 また、不眠症、暑気あたり、肩こりなどにも効果を発揮します。

▼胆石の疝痛(差し込むような痛み)に
大きめの湯呑茶碗に梅干大1個を入れて、熱い番茶を注ぎ、熱いうちに飲む。

▼口内炎による腫れ、舌、唇の痛みに
梅干しの黒焼きを口中に含む。

▼神経痛に
梅肉を日本酒少々で溶き、患部に貼る。

▼不眠症、暑気あたりに
梅干し1個分の梅肉と同量の味噌に熱湯を加え、混ぜて飲む。

▼乗り物酔いに
梅干しを口に含む。

▼肩こりに
梅干しの皮をこめかみに貼る。または、梅干を小麦粉で練り、リント布(ネルでできた布)に延ばして貼る。