発汗解熱作用があり、咳も鎮める食品『シソ』

シソには抗菌・防腐作用、抗癌作用、解熱・鎮静作用のあるぺリルアルデヒド、 抗酸化作用、抗癌作用、抗アレルギー作用のあるルテリオンが含まれています。


■お釈迦様が病気で苦しむ僧のためにシソを処方

シソ 薬膳とは、漢方でいう、より薬に近い食べ物を中心に調理した食品のことで、はっきりと治療効果がある料理をいいます。 シソは古くから薬膳料理に用いられてきた重要な食材の一つで、解毒、健胃、発汗解熱、鎮咳、神経安定などの作用があることが知られています。 仏教医学の古い文献には、お釈迦様がシソの実を粉末にして食欲不振や貧血で苦しむ病気の僧の治療に用いたことが記されています。


■神経過敏になっているときの激しい咳に有効

シソが優れた効果を発揮するのが、咳を鎮める作用です。特に、体力が減退し、神経が過敏になっているときに起きる苦しい咳には、シソが速やかに効果を現します。 また、シソには食欲を増進する作用があります。この作用のもとになるのが、シソの香りです。 この風味が食欲をそそり、同時に料理の味も調えるのです。シソ特有の香りは、ぺリルアルデヒドと呼ばれる精油成分によります。 さらに、シソの精油成分には細菌類の繁殖を抑える抗菌作用があります。 刺身のつまとして添えられている青シソはその青々とした緑が、刺身を引き立てますが、これは魚の生臭さを消したり、 魚の毒を消したりするためであり、単なる飾りではないのです。この抗菌作用は、醤油などの防腐剤としても利用されています。 シソは、葉だけでなく、芽や花も食べることができます。花を3分の1ほどつけた花穂や、実が少しついた穂シソも、料理の薬味として使われます。


■咳を鎮める、シソを使った調理法

▼寒気や鼻水を伴う咳に
紫蘇葉(シソの乾燥葉)3gとショウガ汁杯1杯、陳皮(乾燥させたミカンの皮)3gを水3カップで半量になるまで煮詰め、1日2~3回に分けて飲む。

▼嘔吐や吐き気を伴う咳に
赤紫蘇の茎ごと300gを水9カップで半量になるまで煮詰め、その液を少量飲む。

▼痰の絡む咳に
シソ(赤、青どちらでも可)の搾り汁大さじ1.5に熱湯1/3カップを加えて飲む。 または、紫蘇子(シソの種実)、ダイコンの種各4gを水1.5カップで半量になるまで煮詰め、1日2~3回に分けて飲む。


■高ぶった神経を鎮め、精神を安定させる効果も

シソのもう一つの大きな特徴は、高ぶった神経を鎮める作用です。 特にストレスからくる胃の痛み、吐き気、食欲不振など、シソは、これらの症状を速やかに和らげてくれます。 その他、貧血、魚貝類による中毒、イボの治療にも効果があります。 一方、紫蘇子には不飽和脂肪酸の αリノレン酸が豊富に含まれています。 αリノレン酸は、免疫力を調整し、アレルギーを改善したり、血液をサラサラにして 脳卒中動脈硬化を防ぐ効果があるといわれています。

▼慢性気管支炎、精神不安に
紫蘇葉50gと乾姜(ショウガを一度蒸して乾燥させたもの)5gを水2カップで半量になるまで弱火で煮詰める。 毎晩、1/2カップ飲む。10日を1クールとし、1クール終了後3日間あけ、また1クール続ける。 このようにして4クール継続させる。この方法で、はっきりした効果が70%以上あると報告されている。

▼食欲不振に
青ジソ10枚を軽くあぶってもみ砕く。これを水1カップで20分煮詰め、煮汁を飲む。

▼魚貝類による中毒に
紫蘇葉15gを水1.5カップで20分煮詰め、煮汁を1日数回に分け、温めて飲む。

▼貧血を起こして倒れた時に
40℃まで燗をした日本酒杯1杯に、軽くあぶった青シソ3~4枚をもみ砕いて入れて飲む。

▼乳腺の腫れと痛みに
紫蘇葉10~15gを水2カップで半量になるまで煮詰める。1日2~3回に分けて飲む。

▼イボの治療に
青シソ3枚を揉み、イボとその周辺を10分程度こする。さらに青シソ2枚を揉んでから当て、包帯をする。 1日1回取り換え、これを2~6日間続ける。