生命力を補い、老化を防止する食品『クリ』

クリには、整腸作用・糖尿病予防・高血圧予防・コレステロール値低下作用のあるペクチン、 老化防止作用・抗癌作用・抗菌作用・抗酸化作用のあるタンニンが含まれています。


■縄文人とクリの深い関係

クリの原産地は中国と日本です。クリを砂石と一緒に炒り、熱がよく通ったときにゴマ油と砂糖を加えて炒り上げたものが、街でよく見かける甘栗です。 中国北部ではこの甘栗が最もポピュラーなスナックになっています。 日本でもクリは縄文時代の遺跡から出土し、古くから食料として利用されてきたことが判明しており、青森県の三内丸山遺跡からも、 縄文人がクリの木を栽培していたことがわかりました。 クリの調理法としては、「カチグリ(干して臼で引き、粉にしてから調理する)」が一般的でしたが、 奈良・平安時代からはそのまま食用になり、戦国時代には戦いの勝敗を左右する重要な食糧、つまり兵糧として用いられました。 皮につやがあり、丸みを帯びていて重いものがよいとされています。 大粒の物は、見た目はよくても大味で、むしろ、シバグリやササグリと呼ばれる小粒なものに、本当の美味しさがあります。 長持ちするのもクリの魅力で、硬めに茹でて冷凍しておけば、長期保存が可能です。 クリの甘露煮や渋皮煮を作るときは、最初に0.5%のミョウバン水で煮ると、煮崩れを防ぎ、クリの甘味にコクが出てきます。


■体力がなく、足腰の弱ったお年寄りに最適

現在、クリは老化防止には欠かせない大切な食品として注目されています。クリは内臓の働きを高め、生命力を補い、筋骨を丈夫にします。 特に、体力がなく、足腰の弱ったお年寄りに最適で、生のクリを毎日食べるだけで足腰が丈夫になり、気力も充実します。 また、胃腸を温めて機能を強化する働きが知られています。食欲がなく、疲れやすい人、冷えのために下痢を繰り返す人などに役立ちます。 そのほか、血流をスムーズにし、血の巡りをよくする機能もあり、打撲時のうっ血解消や更年期の月経不順などにも有効です。


■老化を防止する、クリを使った調理法

▼お年寄りの足腰のだるさに
生グリ7個(100g)を空腹時に食べ、そのほかに、豚豆(腎臓)50g(1/2個)、米160g、水7カップでお粥を作り、1日3回に分けて食べる。

▼お年寄りの慢性気管支炎に
クリ250gと一口大に切った豚肉100gをサラダ油大さじ1で炒める。

▼お年寄りの消化不良、下痢に
クリ250gを潰し、水2カップを加えてドロドロになるまで煮詰める。 砂糖適宜を加えて1日2~3回に分けて食べる。

▼老化防止、足腰の強化に
クリ、米各100g、水7カップ、氷砂糖少々を加え、お粥を作る(1日3回分)。これを積極的に食べるようにする。

▼物忘れ、不眠、動悸に
クリ10個、竜眼肉(リュウガンの果実の種皮を取り除いたもの)15g、米100g、水7カップでお粥を作る(1日2~3回分)。 これを積極的に食べるようにする。

■女性のおりものに効果的、腰痛にも有効

クリには果実類には珍しく、デンプンが多く含まれています。また、蔗糖や還元糖も多く、甘味が淡白なため食べやすいのも魅力です。 ビタミン類も豊富で、中でも ビタミンB1ビタミンCが多く、 しかもこれらのビタミンは熱で壊れにくいのが特徴です。 そのほか、高血圧を防止する カリウムも多量に含まれています。 また、渋皮の部分にあるタンニンは、強い抗酸化作用があることがわかり、抗癌物質として注目されています。 その他クリには、打撲や骨折による腫れ、小児の脚力不足、女性のおりもの、 腰痛、口内炎、鼻血などに効果があります。

▼3~4歳になっても脚力が不足している子供に
生グリ5~6個を、すり下ろして食べさせる。

▼骨折による腫れや痛みに
生グリを毎日7個食べる。

▼女性のおりもの、腰痛に
クリ20個、下ごしらえして薄く切った豚豆(腎臓)100g、クルミ2個をサラダ油大さじ1で炒めて食べる。

▼口内炎に
生グリ1個をゆっくり噛み、患部に触れるようにしながら食べる。