リン

リンは、体を構成するミネラルの1つであり、体重の1%程度を占めます。 単体ではなく、リン酸塩として存在しており、多くはリン酸カルシウムとして骨に存在します。 その他、各組織臓器や血液などにも含まれています。通常の食生活では、リンが不足することは稀です。 リンの保健効果として、骨や歯の健康維持、有酸素運動のパフォーマンス向上、腎臓結石の予防に効果があるというデータがあります。


■期待される効能

リン酸カルシウムとしての骨の構成成分。有酸素運動におけるパフォーマンスの向上。腎臓結石の予防。


■作用メカニズム

リンは細胞膜の構成成分として重要であり、物質の輸送やエネルギー貯蔵に関与します。 血液や間質液におけるバッファーとしても重要な役割を果たしています。


■科学的根拠

これまでに数多くの研究が行われており、効果と安全性が確認されています。 たとえば、経口投与による有酸素運動時の最大酸素摂取量の増大や腎臓結石(シュウ酸石)の予防効果が臨床試験によって報告されています。


■摂取方法

適切な食生活でリンが欠乏することは少ないです。リンが不足する状態では、必要に応じて、リン酸カルシウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどを補います。


■注意事項

通常の食材に由来する成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は知られていません。 ただし、カルシウムカリウム、 ナトリウムといったリン酸塩の種類によっては、過剰摂取が好ましくない病態もあります。 また、一部の医薬品との相互作用を示唆するデータも知られています。 ただし、リンを含むサプリメントに関連した健康被害は知られていません。 したがって、リンを含む原材料を使ったサプリメントを、目安量に従って利用する場合には、特に問題はありません。


性別 男性 女性
年齢 推定平均必要量 推奨量 目安量 割合上限値 推定平均必要量 推奨量 目安量 割合上限値
0~5(月) - - 120 - - - 120 -
6~11(月) - - 260 - - - 260 -
1~2(歳) - - 600 - - - 600 -
3~5(歳) - - 800 - - - 700 -
6~7(歳) - - 900 - - - 900 -
8~9(歳) - - 1,100 - - - 1,000 -
10~11(歳) - - 1,200 - - - 1,100 -
12~14(歳) - - 1,200 - - - 1,100 -
15~17(歳) - - 1,200 - - - 1,100 -
18~29(歳) - - 1,000 3,000 - - 900 3,000
30~49(歳) - - 1,000 3,000 - - 900 3,000
50~69(歳) - - 1,000 3,000 - - 900 3,000
70以上(歳) - - 1,000 3,000 - - 900 3,000
妊婦(付加量) - - 1,000 - - - ±0 -
授乳婦(付加量) - - 1,000 - - - ±0 0