網膜中心静脈閉塞症
『網膜中心静脈閉塞症』は、網膜の静脈が塞がる病気です。
■症状と特徴
網膜に酸素や栄養を補給した血液は網膜静脈を通って網膜中心静脈に集められ、眼球の外へ出ていきますが、 この静脈の内腔がさまざまな原因により閉塞し、網膜の血管から血液が溢れ出る症状です。 小さな閉塞の時は自覚症状がありませんが、大きな枝部や幹部が詰まると、黄斑部が障害され、全体に暗く見え、視力も低下します。
■原因
動脈硬化を起こしている場合はその近くを通る静脈が詰まりやすくなります。 また、糖尿病など血液の固まりやすい病気や、静脈の炎症でも起こります。
■治療
早期には血栓を溶かす薬を用いて、血液の流れを回復させます。 黄斑が腫れているときは、ステロイド薬を用います。 障害された部分が広範囲に渡る場合は、レーザー光線を照射したり、硝子体の切除手術を行うことがあります。