超睡眠法第1章『ピークシフトで脳をマネジメントする』⑦入浴
入浴①睡眠に大きな影響を及ぼす。
■入浴は就寝1時間前くらいがベスト
◆一度体温を上昇させて、下がってから就寝する
帰宅してから就寝するまでに、ほとんどの人は入浴しますが、体温が上昇する入浴は睡眠にも大きな影響を及ぼします。 ヒトは体温が上がり、そこから急激に下がるときに眠気が出てきます。体温が下がり始めているタイミングで一時的に 体温を上げると、体は元の状態に戻ろうとするので体温の下がりが急勾配になり、その結果、寝付きが良くなります。 体温の変動にメリハリがつくことで、起床時もしっかり体温が上昇します。 一度上がった体温が下がるまでには、少し時間がかかります。寝付きが良くない方、眠れない方の中には眠る直前に 入浴している方がいますが、これは体温が下がらないまま布団に入っていることが原因です。 普通のお湯なら就寝1時間前を目安に、熱いお風呂が好きな方は2時間前に入るようにしましょう。 また、疲れた日や早寝をしたいときは、照明を消して入浴することをお勧めします。 ぐっすり眠るには夜の光をなるべく減らす必要があります。光に当たると脳の中にある睡眠物質のメラトニンが減ってしまうからです。 夜使う部屋の照明を電球色にするなど、ちょっとした工夫をするだけで、心地よい睡眠につながります。
◆浴室は天井が低いので、光の影響を受けやすい
浴室はほかの部屋と比べて天井が低いので、意外と光の影響を強く受けます。そのため長風呂をすると光を浴び続け、 睡眠に支障を来す恐れもあります。照明を消すと、最初は暗い感じがします。 しかし、目が慣れてくると「いつも明るすぎたんだな」と感じられるはずです。 暗い場所にいることでメラトニンも分泌されるので、入浴後は自然と眠気が出てきます。 夜遅くまで仕事をしたり、寝つきが悪いと感じるようになったら、ぜひ試してみてください。 ちなみに夜眠る際、照明をつけるなど部屋を明るくして眠る方もいますが、これだとメラトニンの分泌が不十分で、 長時間寝ても疲れが抜けなくなってしまいます。 メラトニンには癌細胞を中和する働きがあるので、光が当たり続ける環境下では癌細胞が活発になりやすかったり、 不規則な勤務をする人に癌の発症率が高いと言われています。健康面から見ても、夜はなるべく光を浴びない環境を作ることが大事なのです。
【夜間は光に当たり過ぎない】
夜間は照明をつけて過ごしますが、あまり明る過ぎるとメラトニンの分泌が不十分になってしまいます。 そうなると眠りが深くならないので、風呂場の照明をつけない、照明を電球色にするなどの工夫を施していきましょう。