慢性胃炎

9割はピロリ菌が原因


■症状と特徴

急性胃炎と異なり、ほとんどの場合に自覚症状はなく、検診などで発見されることが多い病気です。 胃の不快感や食欲不振を感じる場合もありますが、慢性胃炎に特有というわけではなく、 胃潰瘍にも胃癌にもみられる症状です。 慢性胃炎は4種類に分類されます。最も多い萎縮性胃炎は、胃粘膜が薄くなる胃炎です。 胃粘膜が厚くなるのは肥厚性胃炎、胃粘膜が赤くなるのは表層性胃炎、ただれができるのはびらん性慢性胃炎です。


■原因

慢性胃炎の9割は、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染によるものです。 この場合、大抵は自覚症状がありません。 そのほか、ピロリ菌以外の細菌、ウィルス、真菌の感染によるもの、クローン病メネトリエ病、 自己免疫異常などが原因として挙げられます。


■治療

刺激物、熱いもの、高脂肪の食べ物を控えます。 ピロリ菌による慢性胃炎を改善させるには、ピロリ菌の除去しかありません。 症状が強いときはH2受容体拮抗薬、胃粘膜保護薬などの薬を用います。