体に吸収されやすいイオン化技術

イオン化とは、簡単にいうと「完全に水に溶けた状態」です。水に完全に溶けたミネラルを「水溶性イオン化ミネラル」といいます。 物質として存在しているすべてものは「元素(100数種類の基本的な成分)」の粒子である「原子」から成り立っています。 そして、同じ種類または違う種類の原子が2個以上集まると「分子」という粒子になります。


■陽イオンと陰イオン

「イオンという言葉は、ギリシャ語の「行く」が語源で、電気分解してた時に「電極に向かって働くもの」という意味から名付けられました。 この動くものとは「原子」のことです。原子にはプラス(正電荷)を持つ原子核と、マイナス(負電荷)を持つ電子から成り立っていて、全体として中性です。
▼原子や分子から電子を取り除いてしまうとプラス(正電荷)を持つ陽イオンができます。
▼原子・分子に電子を加えるとマイナス(負電荷)を持つ陰イオンができます。
子供のころ、理科の実験で、塩を水に溶かすと水が電気を通しやすくなることを学んだことがあると思います。 これは、塩化ナトリウム(NaCl)が、水の中でナトリウムイオンと塩素イオンに分かれるからで、ナトリウムイオン(Na+)はプラスの電気、 塩素イオン(Cl-)はマイナスの電気を持つ形なので、水の中に完全に溶けた状態になっているのです。 少々難しく感じるかもしれませんが、これがイオン化で、言い換えると陰イオンと陽イオンになって、別れている状態=電解状態なのです。 すなわちその金属の最小単位、原子1個の状態になることをイオン化というのです。 重要なことは、ミネラルはこうした状態になって初めて体内で働くことができるということ。 つまり、毒性物質の中和や解毒もこのサイズにならないとできないのです。


■栄養素を吸収するために必要なイオン化ミネラル

私たち人間は、食べ物を食べて生きています。食べ物は栄養素となり吸収され、縦貫し、栄養代謝を活用して、エネルギーや細胞の一部となります。 ところが、それは思ったほど簡単ではないのです。栄養素が吸収される。これは「細胞に栄養素が吸収される」ということです。 ところが、私たちが食事によりとっているほとんどの栄養素は、実のところサイズが大きすぎて、普通では細胞に吸収することができません。
では、なぜ吸収できているのか、それは、腸内発酵などによってミネラルがイオン化したり、栄養素が単分子化されイオン化したミネラルと結合しているからです。 イオン化したミネラルは、必要に応じて栄養素の結合したり、あるいは細胞の内部で作られた老廃物と一緒になって、細胞膜を出入りするのです。 しかし、イオン化されないミネラルやミネラルイオンと結合できない栄養素は9割もあって、なんとそれらは排出されてしまうのです。 カルシウムは成人で1日に700mg摂ることが望ましいとされていますが、これは実際に必要な量の10倍です。 つまり、普通の食べ物からカルシウムを摂取した場合、その吸収率はたった1割に満たないのです。


■イオンチャンネルとは何でしょう

私たち人間がミネラルを吸収するのは小腸です。小腸の細胞は粘膜室で大きさはミクロの世界ですが、吸収されるミネラルの世界では、そのさらに5万分の1以下です。 私たちの体の60%前後は水分です。そしてそのうち40%が細胞内液、20%が細胞外液で、細胞内には多量のカリウム・マグネシウム、少量のカルシウムとナトリウムが 存在しています。逆に細胞外には多量のカルシウムとナトリウム、少量のカリウム・マグネシウムが存在し、それぞれのミネラルが拮抗しながら 細胞の内と外を行き来して細胞の維持と代謝をしています。 細胞膜には「イオンチャンネル」というイオンの出入り口があり、これらのイオン化された状態で、水分子と一緒にこのイオンチャンネルを通って行き来しているのです。 イオンチャンネルは一つの細胞に数千から数十万あるといわれていますが、すべてのイオンがすべてのイオンチャンネルという通り道を通れるのではなく、 選択性を持っています。