紫外線を避けすぎるとかえって不健康になる

■紫外線とうまく付き合って、健康になる

紫外線を浴びすぎると皮膚がんのリスクがあり、シワやシミができやすい。だから紫外線はできるだけ避けたほうがいい、というのが常識になっています。 しかし、紫外線を避けすぎると、かえって健康を害することも分かっています。 真夏の海岸などで急激に肌を焼くような「日焼けしすぎ」は確かによくありませんが、散歩や軽いスポーツなどの時、 日焼け止めクリームなしで適度に紫外線を浴びることは健康につながっています。

なぜなら、第一に紫外線は体内でビタミンDを作ってくれます。ビタミンDには6種類あり、特に人に重要なのはD2とD3で、 D3は体内で合成できるビタミンの一つなのです。 紫外線に当たると皮膚細胞にある代謝物が反応して、D3が作られます。これは、肝臓や腎臓に運ばれて活性型のビタミンDに生まれ変わり体のために働きます。 しかし、それだけでは足りないので、食品からも補給しなくてはなりません。 食べ物では、D2が植物由来で天日干しシイタケ・海藻類など。D3が動物由来で、魚肉・レバー・鶏卵などです。 ビタミンDはほとんどがカルシウムとリンのために働くので、人の骨や歯の形成にかかせない栄養素なのです。 不足すると、子供の場合は、骨成長の低下、背骨の湾曲、筋力低下などを招き、成人は、骨粗鬆症を引き起こしやすくなります。

もう一つ、傷ついた細胞が自ら死ぬための信号を出すので、紫外線などでダメージを受けた細胞をなくしてくれます。 細胞が死ぬなどというと、怖いような気がしますが、とても重要な働きで、新しい細胞を作り、お肌のターンオーバーの手助けにもなっているのです。 紫外線を適度に浴びる必要性は、汗をかくことで新陳代謝や体温調整といった機能を活発にさせるということです。 汗をかくだけならサウナでもいいのでは?と思いがちですが、紫外線には殺菌力があるということも忘れないでください。 このほかにも日照時間が短くなると、どうも気分が落ち込むといった「プチうつ」の原因の一つ、ともいわれ紫外線に当たる時間が短くなり、 ビタミンD不足になることが、原因の一つではないかといわれ始めました。

このように紫外線、ビタミンD、カルシウムは、私たちの健康と密接な関係にあります。 イオン化ミネラルを適量摂って適度に陽にあたり、健康生活を目指しましょう。


■紫外線の効果

  • ▼コレステロールを減らす
  • ▼血圧を安定させる
  • ▼心臓の機能をよくする
  • ▼肝臓のグリコーゲン貯蓄を高める
  • ▼血糖値のバランスを取る
  • ▼免疫力を高める
  • ▼赤血球の酸素の含有を高める
  • ▼皮膚ホルモンの活性
  • ▼殺菌力がある