人の健康を左右する大切な水のお話

■生きている水と死んでいる水の違い

体に良い水か、悪い水か、その水を飲むことによって健康体へ向かうのか、不健康になるのか、水は人体の方向性を左右するほど大切なものです。 昔から、人間にとっても地球上のあらゆる動植物にとっても重要で必須の水は「水神」のつかさどるところとされています。 「水神」は、その場所によって「海の神」「川の神」「泉の神」などと呼ばれ、水神は世界を通じて龍蛇の形に考えられています。 水にまつわるものは多く、キリスト教徒では聖水をかけ洗礼、仏教では頭に水を灌ぐ灌頂などがあり、 日本の古来からの祭りの中にもいたるところに水が出てきますし、いずれも「水」で体を清めることを行っています。 また、海外には「生水死水」という昔話があり、生水を飲ませると死から蘇り、死水を飲ませると死んでしまうということを教えた有名な話です。 映画「インディ・ジョーンズの最後の聖戦」の中でも、泉からキリストの作った聖杯で水を汲み飲むと死者が蘇り、 違う杯で水を汲み飲むと死んでしまうという話があり、インディ・ジョーンズの父親が銃で撃たれたときに聖杯水を飲ませ傷口を洗うと、 たちまち蘇る場面があります。誰もが「あんな水があったら」と思うでしょう。


■人体の中で作られる水があります

「水」は人体の中でも作られています。食物は体内でエネルギーとして燃焼される結果、大量の水を作り出します。 これを「代謝水」といい
●糖質は自己重量の55%前後
●たんぱく質は40%前後
●脂肪は110%前後
と、これだけの水を作り出しています。この水を十分に利用できれば水を飲む必要がないわけなのですが、人間はその点、 ある程度の水は補給しないと生きていくことができない構造になっています。 人間の平均的水分含有量は約60~65%ほどですが、中でも腎臓は水分が多く80%以上もあります。 骨の水分は約22%で水分の少ない部位となっています。 1日に7.5~10㍑の原尿が作られ、その大部分が再吸収されているのです。そのうち1.5㍑程度が排泄に回され、尿や便として体外に排出されるのです。 消化液としても1日に、唾液約1.5㍑、胃液約2.2㍑など合計8㍑程度の水分が胃腸内に注入されています。 しかし、大部分は腸管で再吸収され、糞便中に入り込んで体外に排出される消化液の水分は健康時の人でもわずか100ミリ㍑程度しかありません。


■水分補給と人体内のサイクル

人体内でも水は生成、再吸収、排出を繰り返し行い、排出された分1.5㍑~2㍑の水を補うことになります。 その時補うべき水の状態で「吸収されやすい水」か、そうでないかによって人の健康までをも左右することになります。 まず、水を口から飲み、小腸や大腸で水が吸収されます。次に血液や体液となって全身にくまなく運ばれ、最後には尿、汗、呼気などとして体外に排出されます。 そして、水分が足りなくなると自然に体が水分を欲します。ここで、最初に戻り、水を口から飲み補給をします。
水分は入浴後、就寝前、起床後、スポーツの前後、」お酒を飲んだ後などに補給すると効果的です。

生きていくために欠かせない水を見直して、生きている水で健康に向かいましょう。