生コーヒー豆エキス

生コーヒー豆エキスには、 褐色脂肪細胞にアタックして脂肪の燃焼効率をアップさせる「クロロゲン酸」や 糖や脂肪の燃焼を促す「カフェイン」が含まれ、それらが相乗的に働いて、 糖尿病肥満などを防ぐ優れた効果を発揮します。


■生コーヒー豆エキス

糖尿病や肥満を予防する

「生コーヒー」』には、ポリフェノールの一種で、コーヒー豆の色と香り、酸味のもとになっている 「クロロゲン酸」という成分が含まれています。 クロロゲン酸には強力な抗酸化作用があり 癌や 動脈硬化などの生活習慣病の予防や改善に効果があるとして、 多くの研究が行われています。 しかしクロロゲン酸の薬効はこれだけではありません。 クロロゲン酸には血糖値の調節をしているインスリンの分泌を促したり、肝臓の糖新生(たんぱく質や脂肪から体内で糖を作り出すこと) を促す酵素の働きを阻害したりする作用のあることが実験でわかったのです。 こうしたクロロゲン酸の効果が知られるようになったことから、欧米の製薬会社では、クロロゲン酸を利用した糖尿病の治療薬の研究が進められています。

また、クロロゲン酸は、脂肪燃焼に深くかかわっているダイエット成分として注目されています。 クロロゲン酸は、褐色脂肪細胞にアタックして脂肪の燃焼効率をアップさせるのです。 コーヒーには、「カフェイン」も含まれていますが、カフェインもまた脂肪燃焼に力を発揮するので、 コーヒーは「カフェイン+クロロゲン酸のWパワー」で脂肪を燃やす効果があることになります。

したがって、糖尿病や肥満の予防を期待してクロロゲン酸を摂取するには、コーヒーを飲めばよいということになるのですが、 残念ながら、クロロゲン酸は熱に弱いという性質があり、コーヒー豆を高温で焙煎する段階で、その多くが失われてしまいます。 そこで、クロロゲン酸をできるだけ多く摂るためには、焙煎する前の「生コーヒー豆」からエキスを抽出して、それを摂取しなければなりません。 コーヒーの生豆には、焙煎後のコーヒー豆の5倍以上ものクロロゲン酸が含まれています。 しかも、生コーヒー豆エキスには、クロロゲン酸の他に糖や脂肪の燃焼を促すカフェインも豊富に含まれています。 そのため、クロロゲン酸とカフェインが相乗的に働いて、糖や脂肪を減らし、糖尿病や肥満などを防ぐ優れた効果が期待できるのです。


●生コーヒー豆エキスの効果実験

生コーヒー豆エキスの効果は、次のような実験で確認されています。
まず、血糖値に対する効果を調べた実験では、ラットを2グループに分け、一方のグループには糖分のみを、 もう一方のグループには糖分とともに生コーヒー豆エキスを与えてそれぞれの血糖値の変化を調べました。 その結果、生コーヒー豆エキスを与えたグループは、血糖値の上昇が明らかに抑えられたのです。 さらに、ヒトを対象にした試験も行われています。健康な成人男性6人(平均年齢39.5歳)に、 1日200mgの生コーヒー豆エキスを4週間にわたって飲んでもらったところ、4人に血糖値の低下が見られました。

生コーヒー豆エキスの肥満を防ぐ効果も次のような実験で確認されています。 ラットに、生コーヒー豆エキス、クロロゲン酸のみ、カフェインのみをそれぞれ混ぜたエサを与えて2週間飼育し、 体重や体脂肪に及ぼす影響を調べたのです。その結果、カフェインやクロロゲン酸のみを混ぜたエサを与えたラットよりも、 生コーヒー豆エキスを混ぜたエサを与えたラットの方が、体重の増加を抑える効果が上回っていたのです。 また、ヒトによる試験でも、生コーヒー豆エキスの肥満防止の効果は確認されています。 以上のような試験結果から、生コーヒー豆エキスを摂ると、高血糖、糖尿病の予防・改善やダイエットに大きな効果が得られると期待できます。