脊柱管狭窄症の自力ケア①

脊柱管狭窄症』は発症原因も症状の現れ方も人それぞれ違うため「自分に合う治し方(自力ケア)」探しが誰にも急務。


■ロコモを招く狭窄症が中高年男女に急増

今、『腰部脊柱管狭窄症(以下、脊柱管狭窄症)』と診断される中高年の患者さんが、男女ともに急増しています。 国内の患者数は約240万人に及び、予備軍も含めれば膨大な数に上ると推測されます。 おそらく、皆さんの同級生にも、脊柱管狭窄症による足腰の痛みや痺れ、間欠性跛行(細切れにしか歩けなくなる症状)を抱えているい人がたくさんいるでしょう。 そもそも脊柱管狭窄症は、腰椎の内部を縦に通るトンネル状の空洞(脊柱管)が加齢とともに変形して狭まり、 そこを通る神経(神経根や馬尾)が圧迫されて足腰に慢性的な痛みや痺れが生じる病気です。 脊柱管が狭まる原因は多数あり、例えば、腰椎を形作る「椎骨の変形」「椎間板の変形」「靭帯の肥厚」「椎骨すべり」 などさまざまです。これらの原因が複雑に絡み合うことで脊柱管が狭窄し、神経が圧迫されてしまうのです。 しかも脊柱管狭窄症では、症状の現れ方も多種多様で、足腰の痛みや痺れに加えて、間欠性跛行などの歩行障害、 足裏の違和感、排尿障害、股間の異常感覚、さらには鬱といった不快症状が全身に現れます。 そのため脊柱管狭窄症は、今大問題の「ロコモティプシンドローム」(運動器の衰えや障害によって 要介護になる危険が高い状態)の主要原因の一つと見なされています。


脊柱管狭窄症とは? 脊柱管狭窄症の症状


●ベルトコンベア式の治療より自分に合う治し方

脊柱管狭窄症への対応は、高齢化社会を迎えた日本の緊急課題といえますが、残念ながら決め手となる治療法が見つかっていないのが 実情です。病医院で脊柱管狭窄症と診断されると、患者さんは一様に、消炎鎮痛薬、血管拡張薬、温熱療法・通電療法・装具療法・ 神経ブロック注射などによる保存療法(手術以外の方法)を受けることになります。 そして、保存療法をしばらく続けてもよくならない場合は、手術を勧められるケースが少なくありません。 しかし、よく考えてみてください。先ほども述べたように、脊柱管狭窄症は全身的な複合病態であり、発症の原因も、 症状の現れ方も、神経圧迫の程度も、画像検査の結果も患者さんにより千差万別でです。 脊柱管狭窄だからといって、決まりきった治療法をただ漫然と受けるだけでは、回復が難しいのは、至極当然のことといえるでしょう。 では、どうすればいいのでしょうか。それは、患者さん一人一人が医師任せにばかりせず、それぞれの病状に応じたきめ細かい 「自分に合う治し方」を見つけることが肝心なのです。次ページからは、脊柱管狭窄症を改善に導くための 「自力ケア」の方法を紹介していきます。