脊柱管狭窄症の足裏の痺れに『足指広げ』②

足裏の硬直と血流不足は『足指広げ』ですぐ解消し、足先の神経が元気づき、痺れも違和感も軽快!


■基礎である足裏正しが治療の第一歩

以下は某健康雑誌より転載させていただきました。

脊柱管狭窄症の症状の改善のために足裏のケアがいかに大切かについては、家に例えることができます。
それは、骨盤が家の土台とすれば、脊椎が大黒柱、筋肉が支えとなる梁、そして足裏が建築物の根幹をなす基礎工事である、 という話です。 基礎工事がしっかりしてなければ、その上にどんなに丈夫な建物を建ててもバランスが取れず、 ひずみやゆがみが生じて欠陥住宅になってしまいます。体も同じです。基礎である足裏が変形していれば、 全身の筋肉バランスも骨格バランスも崩れてしまいます。 基礎工事である足裏を本来の正しい形に整えることこそ、脊柱管狭窄症を根治に導く第一歩だと考えられます。

では、足裏の正しい形とはどのようなものでしょうか。人間の足裏は二つのアーチ(土踏まずの縦アーチや、 足の親指と第5指(趾)の付け根が形成する横アーチ)を描いており、この縦横のアーチが足裏にかかる体重を吸収・分散するための クッションの役割を果たしています。 アーチを支えるポイントは、足の親指の付け根・第5指の付け根・かかとの3点です。 本来、人間はこれらの三点支持で立つことが理想なのです。ところが、脊柱管狭窄症の患者さんは、爪先重心になっています。 すると、足裏の変形が徐々に進んで基礎工事となるアーチが崩れてしまうのです。 そうなると、足裏で体重をしっかり支えられなくなり、全身の歪みを招いてしまうのは、前ページで述べたとおりです。 全身の歪みは、脊柱管の狭窄をさらに増長するため、足裏の痺れや違和感、麻痺、脱力などの症状が徐々に強まることになります。 したがって、足裏の痺れを解消するためには、まず、前かがみの姿勢を改めるとともに、足裏の血流を促し、 硬直した筋肉や靭帯をほぐし、足裏の変形を正す必要があります。


●弱い力で押すだけで血流が促される

足指広げのやり方 そこで、脊柱管狭窄症による足裏の痺れに悩む人には、『足指広げ』が勧められます。 足指広げで足裏のアーチが戻れば、足裏の痺れや痛みが和らぐのはもちろん、歩きに安定感が出てくるのです。 では、まず、硬直した足裏の筋肉や靭帯をほぐすために、足裏の「プッシュオフ」から始めましょう。

プッシュオフは、手の指の腹を使って足裏をじわじわと優しく押し込んでからパッと離す。 簡単なマッサージ法です。場所を少しずつずらしながら、プッシュオフを足裏全体に行ってください。 手の指で軽く圧をかけることで血流の流れを一時的に止め、パッと離した際に流れ出す血液の勢いで、 毛細血管の血流をアップさせるのがプッシュオフの狙いです。 毛細血管の血流がよくなれば、新鮮な酸素と栄養が行き渡って滞った老廃物が流れだし、凝り固まった筋肉も靭帯も 自然とほぐれてきます。プッシュオフは、強く行う必要はありません。むしろ、強く押し過ぎると、 防御反応が生じて痛みが悪化してしまう場合もあるので注意しましょう。

プッシュオフで足裏がほぐれたら、足の指をつかんで上下に動かす、足指を回す、つま先立ちとかかと上げをするなど、 十分に動かします。そうして足首から下が柔らかくなったところで、足指広げを行います。 下のイラストを参考に、手の指と足の指を組んだり、足指を手指でつまんで間を広げたりして、足指を刺激します。 最後に、かかともよくほぐしましょう。足指広げを続ければ、足裏の筋肉も靭帯も柔軟になって従来のアーチが復活するだけでなく、 足首やふくらはぎ、太腿の血流も改善するので、全身の血流増加につながります。 そうなれば、圧迫によって血液が滞り栄養不足に陥っていた馬尾や坐骨神経も元気づくと考えられます。 足裏の痺れや違和感、麻痺や脱力などの対策に、足指広げをぜひ行ってみてください。