ホスファチジルセリン
【物忘れ・ボケの防止に】

ホスファチジルセリン」は、 記憶力や集中力のアップ、物忘れ・ボケの防止などに役立つ成分として注目を浴びている素材です。 ホスファチジルセリンはリン脂質の中でも神経細胞にとって重要な成分で、 脳の神経細胞の膜をしっかりと作り、神経細胞の働きを高めたり、 脳の神経細胞の膜を補強したり、修復したりして、神経細胞同士の情報交換をスムーズにしたります。


■ホスファチジルセリン

情報のやり取りを活発にする

脳に必要な栄養素の中でも今注目されているのが「リン脂質」と呼ばれる脂質の一種。 私たちの脳の約50%(乾燥重量中)はリン脂質でできていて、特に、神経細胞の膜を形作る主成分がリン脂質なのです。 神経細胞の膜は、細胞へのエネルギーの供給や、細胞どうし情報のやり取りを促すという大切な働きを担っています。 そのため、リン脂質が不足すれば、神経細胞の膜の活動が衰え、脳内での情報のやり取りも低下してしまいます。

リン脂質には、いくつかの種類がありますが、とりわけ、大切な役割を果たしているのが 『ホスファチジルセリン』。 ホスファチジルセリンはセリンというアミノ酸とリン酸、グリセロール、脂肪酸が結合した物質です。 人体においては、脳の神経細胞の膜を形成する栄養素で、脳細胞に高濃度で存在します。 ホスファチジルセリンは、神経細胞の膜をしっかりと作り、それによって、細胞内にブドウ糖を取り込んで 活動するエネルギーにし、神経細胞の働きを高めます。 また、ホスファチジルセリンは、神経細胞どうしの情報のやり取りにも役立っています。神経細胞が情報のやり取りを 正常に行うために、神経細胞の膜を修復するほか、神経細胞どうしの情報のやり取りを活発にする役割もあります。

このようなことから、ホスファチジルセリンは、脳の働きの良し悪しを左右する成分といっても過言ではなく、 認知症を予防し改善する働きや記憶力や集中力、行動の落ち着きなどを向上させる健脳効果があるといわれ、 実際、ホスファチジルセリンは、45歳を過ぎる頃から不足しはじめるので、 ホスファチジルセリンの減少と認知症との間には深い関係があるとされています。 したがって、ホスファチジルセリンを外から補えば、脳の神経細胞が正常に働くようになると考えられ、 それによって、物忘れを防いだり、考える力が高まったりすることも期待できます。 ホスファチジルセリンは、ほとんどの動植物に微量に含まれますが、 食品では、大豆に含まれているリン脂質の中に多く含有され、納豆や豆腐、豆乳などの大豆製品に多く含まれています。


●ホスファチジルセリンの効果実験

57人の記憶力が平均12歳若返り、物忘れが治る人も続出

記憶力を調べる方法の一つに、初めて見た14人の名前と顔を覚えるというテストがあります。 このテストを20代の人たちに行うと、1回目のテストで14人中4人の顔と名前が一致するそうです。 2回目に同じテストをすると、14人中9人、3回目では14人中12人の顔と名前が一致するようになるといいます (いずれもテストの平均値)。このテストでは、年齢が高くなるにつれて、一般に顔と名前が一致しなくなることが多いようです。

米国ヴァンデビルト大学のクルーク博士らの研究グループは、このテストを使って、 ホスファチジルセリンの効果を試してみました。 この実験では、記憶力の衰えを自覚している50~75歳の149人のうち、57人(平均年齢64.3歳)に、 毎日300mgのホスファチジルセリンを12週間摂ってもらいました。そしてホスファチジルセリンを摂る前と後で、 先のような人の名前と顔を覚えるテストを行ったのです。すると、ホスファチジルセリンを摂る前の記憶力は、 平均で64歳の人と同じでした。ところが、ホスファチジルセリンを摂った後の記憶力は、平均で52歳の人の水準にまで 回復していたそうです。つまり、ホスファチジルセリンを摂ったことで、記憶力が平均12歳も若返ったということになります。

イタリアのパルミエリ博士らの研究グループも、ホスファチジルセリンの臨床実験を行っています。 この研究グループは、中等度まで進んだ認知症の患者87人に、ホスファチジルセリンを60日間摂ってもらいました。 その結果、ホスファチジルセリンを摂った患者は、注意力・集中力・記憶力・行動力などに向上が認められました。 特に5つの単語を覚えるテストでは、成績が著しく上がりました。睡眠障害や異常行動、自発性の欠如などにも改善が見られたそうです。

日本でも、ホスファチジルセリンを摂ることによって、ひどい物忘れが改善した例が報告されています。 これまでの日本での研究によれば、脳の働きを改善するには1日300mg、脳の老化を防ぐには1日150~200mgの ホスファチジルセリンを摂るのが目安とされています。ただし、ホスファチジルセリンの必要量を食事で摂るのは難しいでしょう。 ホスファチジルセリンは大豆に比較的多く含まれていますが、300mgのホスファチジルセリンを摂るには、 約15kgもの大豆を食べなければなりません。そこで、ホスファチジルセリンはサプリメントとして摂るのが最適です。


●ホスファチジルセリンの安全性

大量に摂った場合でも問題はない

これまでに延べ数千名以上を対象にして、摂取量を1日あたり200~500mg程度、平均300mg(100mgずつ3回)とし、 2~6ヶ月間にわたり経口摂取させる条件で、ホスファチジルセリンを人間に摂取させる臨床試験が行われました。 その結果、記憶力や集中力、行動の落ち着きなどを向上させる一定の効果が認められましたが、 臨床的に留意すべき副作用は見出されませんでした。 また、「ホスファチジルセリン」を筋肉内に投与したり、長期毒性試験で犬に1日70gもの「ホスファチジルセリン」 を1年間経口摂取させた場合にも、組織学的な障害はなかったと報告されています。 なお、稀に「ホスファチジルセリン」の大量投与(1回200mg以上)ではドーパミン放出刺激によって 悪心を生じることがありますが、これは食事と一緒に「ホスファチジルセリン」を摂取することによって 最少に抑えることができます。 ホスファチジルセリンは脳にもともとある成分なので、大量に摂った場合でも問題はないと考えられます。


■ホスファチジルセリン関連製品

ホスファチジルセリン人気定番製品
ホスファチジルセリン関連の人気定番製品です。