アルツハイマー型認知症の「もの忘れ」とは?

出来事自体を忘れてしまい、日常生活に支障が生じる

認知症の原因の1つである「アルツハイマー型認知症」は、もの忘れから始まり、徐々に進行する病気です。 しかし、通常、もの忘れは加齢とともに多くなるため、心配のない年相応のもの忘れである場合もあります。 年相応のもの忘れとは、”会った人の名前が思い出せない”などの”ど忘れ”です。 これに対して、アルツハイマー型認知症によるもの忘れでは、”知人に会った”という出来事自体を忘れてしまい、 日常生活に支障を来たします。

ただ、年相応のもの忘れにしては程度が重いものの、日常生活には特に支障がない場合もあります。 これを「軽度認知障害」 その一部の人は、後にアルツハイマー型認知症に進行することがわかっています。 画像検査などで特徴的な脳の機能低下が認められる場合は、進行の可能性が高いとされ、最近では、 この段階で発症の可能性を見極め、進行を抑える治療を始めることが大切だと考えられるようになってきました。 そのためにも、もの忘れが気になるときは、早めに「もの忘れ外来」や脳神経内科などを受診するようにしましょう。 アルツハイマー型認知症はもの忘れから始まり、徐々に認知機能が低下していきます。 非常にゆっくり進行するのが特徴で、通常、数年から十数年かけて進行していきます。