緑内障の予防・改善

緑内障の予防・改善について記述します。


■緑内障を見逃さないために

日常生活に支障を来している場合は受診する

緑内障の患者さんの多くは、「読書が困難」「まぶしく感じる」「文字がうまく書けない」「歩行が困難」 「自動車の運転が困難」といった日常生活での支障があることがわかっています。 これらは自覚症状のない時期からでも起こり始めるため、日常生活の中でこうした支障があれば、緑内障のサインと考え、 眼科を受診することが勧められます。また、緑内障が起こりやすいとされる人もいます。 緑内障を発症した血縁者がいる人は特に注意が必要です。強度の近視がある人も緑内障を起こしやすく、 発症する年齢が速いと言われています。その他偏頭痛や低血圧、冷え性がある人も緑内障を起こしやすいとされています。 緑内障を早期に発見するためには、次の3つの検査が必要です。特に発症リスクが高くなる40歳以上の人は、 年に1回は検査を受けることが勧められます。

▼眼圧検査
眼圧が正常値の範囲内かどうかを調べます。基本となる検査ですが、この検査では正常眼圧緑内障は見つけられません。

▼眼底検査
眼底を観察し、視神経乳頭の状態を調べます。視神経乳頭の大きさや形、深さ、血管の様子などを見ます。

▼視野検査
機械を用いて、どのくらいの明るさの光を、どのくらいの範囲で感じることができるかを調べます。


■緑内障の自己チェック

緑内障を早期に発見する「鼻チェック」

緑内障による視野の欠けは、現代医学をもってしても回復が困難です。 したがって、早期に発見して症状の悪化を食い止めることが大変重要になります。 緑内障を発見する最も確実な方法は、眼科の専門医の診察を受け、視野の欠けを精密な機械で調べることです。 しかし、そう頻繁に検査を受けるのも大変なので、自分で視野の欠けをチェックする方法もあります。 ここでは「鼻チェック」を紹介しましょう。

正面を向いて左目を手で覆い、右目はまっすぐ前方を見つめます。 このとき、視野の左側に自分の鼻が見えるかどうかを確認してください。 その際に大事なのは、眼球を動かさないこと。左目も、同様にしてチェックします。 緑内障になると、まず鼻側の視野から失われていきます。 もし鼻の頭が見えなかったり、モヤモヤして見えにくかったりする場合は、緑内障の疑いがあります。 少しでも異常を感じたら、すぐに眼科の専門医で精密検査を受けてください。 この鼻チェックで異常がなくても、40代以上の人、パソコンなどで目を酷使している人、目が疲れている人、 視力が弱い人などは、年に一度は緑内障の検査を受けることをおすすめします。


■緑内障の予防・改善

ドロドロ血液が緑内障の原因

緑内障の原因は、前述したように、眼球内の房水の排出がスムーズに行われなくなることです。 緑内障の患者の大多数は、網膜のある場所の毛細血管の働きが衰え、血液もドロドロ状態に陥っていることが わかってきました。この血液ドロドロ状態が、房水の排出を滞らせ、眼圧を上昇させる原因となっているのです。 さらに、血流が滞ると、視神経の働きそのものも悪くなると考えられます。 つまり、緑内障の予防・改善には、目の血流をよくすることがきわめて重要になるというわけです。 目の血流をよくするためには、全身の血流をよくする必要があります。 そのためには、血液がサラサラになるような生活習慣を心がけることが大切です。 食生活で大事なのは、緑黄色野菜を多く摂り、主食を玄米に切り替え、脂っこいものや甘いものを摂り過ぎないことです。 それに加え、禁煙を心がけ、アルコールやカフェイン類を控えめにし、睡眠を十分に取り、 ストレスを解消するように心がけましょう。もちろん、適度な運動をすることも大切です。 緑内障やその疑いのある人は、まずは生活習慣の改善から始めてください。

【関連項目】
『血流改善(血液サラサラ)』
『野菜不足解消』
『禁煙』
『ストレス解消』
『運動不足解消』
『発芽玄米』